不動産購入を親に相談
不動産購入を親に相談するとどうなるか?
不動産を購入する際に親に相談してから決めたいという人が年々増えています。
よく、不動産は「縁もの」と言われます。
希望の予算内、希望地で気に入る物件に巡り合える人は、まれだからです。(気に入った物件でさえも多少は妥協しなければならない点があります)
いざ契約しようかという段階になって、親に相談した結果どうなるか?
私の経験、また周りの営業マンのケースから言うと8割以上は契約見送りになっています。
契約を思いとどまらせる親の言い分は以下の通りです。
1-もっと、他の物件もたくさん見たほうがいいのでは?。
2-支払いに無理があるのでは?
3-もっと、頭金を貯めてからにしたら?
さて、親の言うとおり契約を見送った人たちは、その後親の意にそって、うまく不動産が買えているでしょうか?
Mさんのケース。
「他にもっと良い物件があるだろう」
と欲を出して色々と見ているうちに、さらに良い物件を見かけます。
ただし、予算よりも高い価格の物件ばかり。
そして、ある日、地元の不動産会社の年配不動産業者の人から言われた一言
「お客さんねえ、安くていい物件があったら私が買ってるよ」
結局、不動産探しに疲れて当分は賃貸住宅のままとなってしまいます。
このMさんのようなケースは決してはめずらしくありません。
最近の不動産購入者が若年化しているため、どうしても自分の意志だけでは判断できない、不動産業者の言うことが信用できないなどの理由で親に相談するのでしょう。
昔は、総額の3割くらいは頭金を用意しないと住宅ローンが組めなかったので不動産購入ができませんでした。
最近は、わずかな自己資金で不動産が購入できてしまいます。
ただ、頭金を貯めてからと言われても、世帯年収が400万円以下で小さな子供のいる家庭が短期間で数百万円を貯金することは簡単なことではありません。
不動産を購入するには、ある程度の思い切りと、なんとか頑張って返済してゆくという意気込みが大切です。
月々の返済が戻ってこない賃貸とは違い、住宅ローンの返済には資産形成という「将来の安心を買う」という保険的な役割があるのですから。
そのようなことを理解していれば、親に不動産購入の話を持ちかけるときでも
「どうしたらいいかなあ」
という相談ではなく
「購入しようと思っているんだ」
という、報告になります。
相談されれば、親だって何か言わなければならないと思います。
でも、報告だったら「ああ、そうか」で済みます。
結論:
親に相談する前に、分からないことをすべて不動産担当者にぶつけてみることです。その営業マンがたよりにならないようだったら、担当者を代えてもらってでも(もしくは上司に)疑問点をクリアにすべきです。
そうすれば、親のところに行く時には、相談ではなく報告になっているはずです。
結局、不動産初心者は親に相談する前に自分で勉強することが大切ということです。